広大なケンジントン・ガーデンズのなかにたたずむケンジントン宮殿は、ウィリアム王子とキャサリン妃の住まい。1760年に王宮がバッキンガム宮殿に移るまでは歴代の王の居城として使われ、以前はヴィクトリア女王やダイアナ妃、チャールズ皇太子などがここで暮らしていました。

もともとはノッティンガム伯爵の私邸でしたが、ウィリアム3世がこの宮殿を買い取り、妃であるメアリー2世とともにここに移り住んで以来、英国王室の宮殿として使われています。

現役のロイヤルファミリーの住居でありながら、建物の一部は博物館として公開されていて、17世紀以来の華やかな英国王室の歴史をたどることができます。

2019年までの期間限定で、ダイアナ妃が身に着けた衣装の数々を公開する特別展「DIANA HER FASHION STORY」も実施中。内気だった10代から、優雅でたくましい大人の女性へと脱皮した晩年にいたるまで、そのファッションの変遷とともにダイアナ妃の人生を振り返ることができます。

・ウィンザー城

ロンドン近郊のウィンザーにあるウィンザー城は、エリザベス女王の公邸のひとつで、今も君主が住んでいる城としては世界最大を誇ります。エリザベス女王はウィンザー城が大のお気に入りで、週末はたいていここで過ごされるのだとか。

900年にもわたって英国王室の歴史を見守ってきた石造りの城は重厚感満点。城の歴史は11世紀、ウィリアム征服王がここに要塞を築いたことにはじまります。

10.5ヘクタールにものぼる広大な敷地内には、王宮や礼拝堂、ここで働く人々の住居などさまざまな建物が建っています。

現在も国家行事に使用されている豪華な部屋の数々「ステート・アパートメント(公式諸間)」や、英国ゴシック建築の最高峰と称えられる聖ジョージ礼拝堂、「世界一有名なドールハウス」といわれるメアリー王妃の人形の家など、驚くべき空間や展示品が待っています。

ロンドンからウィンザーへは、パディントン(paddington)駅で乗車し、からスラウ(Slough)駅で乗り換え、ウィンザー&イートン・セントラル(Windsor&Eton Central)駅下車。乗り換え時間を含めおよそ40分と近く、ロンドンから気軽に日帰りで訪れることができます。

ロンドンの歴史が凝縮された格調高い王室ゆかりの地を訪ねたら、流行の発信地イースト・エンドでヒップな若者文化に触れる。

そんな対照的な体験をしているうちに、ロンドンという街がもつ多彩な魅力のとりこになっていることでしょう。

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