歴代のロイヤル・ファミリーのポートレートが充実しているのは「さすが王室の国」といったところで、古いものでは1625年に即位したチャールズ1世の肖像画があります。
チャールズ1世は王権神授説を唱え、議会と対立。1629年には議会を解散したうえ議会の指導者を投獄し、専制政治をしきます。1642年には王党派と議会派とあいだで内戦(ピューリタン革命)が勃発、1649年にホワイトホール宮殿のバンケティング・ハウス前で斬首刑に処せられました。
イギリス王室を語る上で欠かせない人物が、大英帝国の全盛期を象徴するヴィクトリア女王。
1837年、18歳の若さで即位したヴィクトリア女王が治めた63年間は「ヴィクトリア朝」と呼ばれ、政治・経済のみならず、文化面でも大きな功績を上げました。ロンドンには現在も、「ヴィクトリア&アルバート博物館」や「ロイヤル・アルバート・ホール」など、ヴィクトリア女王ゆかりの文化施設が多数残っています。
数百年前の王や女王のみならず、近現代のロイヤル・ファミリーの顔ぶれも揃っています。
現エリザベス女王のポートレートは、見る角度によってイメージが変化したり、立体感をもたらしたりするレンチキュラーで作成されたもの。昔の肖像画とはうって変わって、ずいぶんとモダンな印象です。
2011年にウィリアム王子と結婚し、一躍時の人となったキャサリン妃の顔もお目見え。
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