■機械化の普及で絶滅の危機に瀕している、ウナギ専門店の職人技

さて当のオレは丑の日の前後で、今でもウナギを食べている。丑の日を入れてあえて年に2~3回は食べるようにしている。なんだっ!おめぇ言ってることが矛盾してるじゃねぇか!とお叱りの声が聞こえてきそうだが、オレはナケナシの諭吉を握りしめて、専門店に行くことにしている。

ウナギ資源は心配なのは確かだが、同時にそれを料理として供する専門店も守らなければいけないと思ってる。

ウナギのかば焼きってのは「串うち3年、裂き8年、焼きは一生」といわれる職人技に支えられてきた。こないだも寿司屋のおやじと話したんだが「裂いたばかりのウナギに竹串を打つなんて、とてもじゃねぇがオレにはできないねぇ」と言ってた。たかが串打ちだよ?

専門店は必ず生きてるウナギを使っている。まずはじめ生きたままのウナギを裂く。これも相当難しい作業だが、生きたまま裂かれたウナギを身がゴリゴリに固くなってる。死後硬直ってやつだ。ココに折れやすい竹串を刺す。素人がやれば竹串を折るか、変なところに刺し突き抜けてついでに自分の指を知すのが関の山だ。

あえてすべての詳細は書かないが、裂き、串打ち、素焼き、蒸し、たれつけ焼きの工程があってウナギのかば焼きは完成するものなンだ。そしてこの一つ一つの工程が、何年も修行しねぇとできないものなンだ。

確かに今は加工する機械がよくできている。手仕事と比べそん色ない出来のかば焼きもあるにはある。それで良いというならそれもいい。でもねぇ、ガキの頃、オレの爺さんがその一つ一つの工程を丁寧にやって、作ってもらったかば焼きが忘れられねぇんだよねぇ。

そんな日本の職人芸ってのも、ウナギとともに失いたくないんだよなぁ。つたないオレの結論でござい。

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