ナンセンは、1861年にオスロに生まれた科学者で探検家。1893年、ナンセン率いる探検隊は、北極海の東から西へと向かう、自然の潮流を利用して北極点に到達することを試みました。

船ごと氷に閉じ込められた状態で漂流しながら、北極点を目指すという無謀にも思える計画。

フラム号には8年分の燃料と6年分の食料を積んで出航したフラム号は、予定どおり流氷群につかまり漂流を始めます。ところが、流れの遅さや不安定さに耐えかねて、ナンセンと選ばれた隊員は船を離れて犬ぞりのチームとともに北極点を目指すことになりました。

結局、食料不足などがらナンセンは北極点への到達を断念。

一方のフラム号は、3年間も氷に閉じ込められた後、グリーンランド海で氷海を脱し、無事オスロに帰還を果たしました。

結局、ナンセンのフラム号遠征は、もともと意図したようにはいきませんでしたが、漂流中に観測したデータは、現代の風成海流(ふうせいかいりゅう)理論に貢献。氷に閉じ込められながらも、押しつぶされることなく再度氷の上に浮き上がれたのは、フラム号の設計が盤石だった証といえるでしょう。

その後フラム号は、ロアール・アムンセンの南極点遠征にも使われ、アムンセンと4人の隊員は史上初の南極点到達を果たしました。

フラム号博物館では、フラム号を囲うようにして3階建ての展示スペースが設けられ、極地探検にまつわる品々が展示されています。

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