今の美しい街並みからは想像しにくいですが、地中海の真ん中という戦略上の要衝に位置するマルタは、他国からの侵略や攻撃を受け続けてきた国。イギリス統治時代、第二次世界大戦下でマルタは海軍の拠点となったため、枢軸国からの爆撃にさらされました。

ドイツ軍の空爆で破壊されたロイヤル・オペラ・ハウスは、現在も完全な修復は行われず、廃墟を生かした野外劇場として保存されています。

紆余曲折の歴史を経て、今も騎士団が築いた遺産を守り続けるヴァレッタは、2018年の欧州文化首都に選ばれました。

現在は、世界遺産の街として世界各地から訪れる人々を魅了し続けるヴァレッタ。

美しく力強い街並みを見ていると、苦難の時代すらもその一部として取り込んで、輝きに変えている。そんな気さえするのです。

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