フラメンコでは、伝統的に、女性の踊り手(バイラオーラ)は曲線的で、腕や上体の動きを大切にし、男性の踊り手(バイラオール)は直線的で激しい足の動きが特徴と言われているそうです。

最近ではその男女の踊りの境界線も曖昧になってきているといわれていますが、女性らしい曲線と優美な腕の動きには、思わず目が吸い寄せられてしまいます。

足の動きを見せるために持ち上げたり、ひるがえらせたりするファルダ(フラメンコのスカート)は、まるで生きているよう。

朗々と響き渡る歌声に、高い音や低い音でアクセントをつけるパルマ(手拍子)が重なります。

フラメンコには生きる喜びと辛さ、楽しさと悲しさの両方がつまっていて、それは人生そのもののようです。

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