1963年、シンガポールのカントンメントロードのブロック1にオープンしたヒルマンレストラン。
現在のお店は町はずれにあり、レストランというより大衆食堂といったほうが似合う庶民的なお店ながら、シンガポール在住の日本人に絶大な人気を誇る名店として知られています。
お店は2階建てで約130席。エアコンのある2階席は混みあうので予約をしていくのがベター。
看板に「ヒルマンレストラン(ペーパーチキン)」と書かれているように、このお店の看板料理は、しょう油・紹興酒・ごま油などで作った秘伝のタレに漬け込んだ鶏肉を油紙で包んで油で揚げたペーパーチキンです。
油に熱せられると中に封じ込められた空気が膨らんで、油紙の小袋はパンパンになり、肉汁が鶏肉を蒸しあげていくのだとか。油紙を破った瞬間に香ばしい風味が立ち上り、食欲を刺激します。
蒸しあげられた鶏肉は旨みと脂がぎゅっと詰まっていて、臭みもなく、日本人の口に合うまろやかな味わい。指先がベトベトになるのも忘れて、夢中になってほおばってしまうこと請け合いです。
さて、ヒルマンレストランの名物料理はペーパーチキンだけではありません。いくつかおすすめの料理を紹介しましょう。
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