アフリカ大陸の西側に浮かぶカナリア諸島。7つある島の中で最も大きなテネリフェ島は、欧州からのバカンス先としても人気の場所です。

7つの島から形成されるカナリア諸島自治州の州都が置かれているサンタ・クルスは、南部のリゾート地とは異なる都会的な雰囲気の町。

今回はそんなサンタ・クルスに住む人々の台所として賑わうアフリカマーケットを紹介します。

現代的なビルなどがならぶ町の中に、突如現れるアフリカ様式の建物。この場所で1940年代からマーケットが開かれ、ここに集められた食材はサンタ・クルスのみならずテネリフェ島全域に豊かな食を実らせました。

60年代にマーケットは最盛期を迎えますが、その後はスーパーマーケットチェーンの展開により苦戦を強いられます。そんな中でも食材の種類の豊富さや鮮度、独自のサービスで市民を惹きつけ、厳しい競争を生き抜いてきたのです。

今となっては市民にとって欠かせない台所となったほか、町にとっての貴重な観光資源にまで上りつめたアフリカマーケット。場内には食料品をはじめとする店舗が200件以上並び、活気であふれています。

一階部分に軒を連ねるのは、青果や肉、チーズ、スパイスなどを扱う店舗の数々。

青果店ではエキゾチックな果物や、見た事のない果物も沢山。パッションフルーツやドラゴンフルーツに混じって、日本でもお馴染みのカキやオクラも売られているのが何とも興味深いです。カラフルな食材はそれだけで食欲を掻き立てます。

次ページ