橋の入口には、どこかユーモラスな犬と猿の像が鎮座。「犬猿の仲」といわれるだけに、なぜこの組み合わせなのか不思議に思うところですが、この橋が申年に着工され、戌年に竣工したからだとされています。

来遠橋の天井には、カタカナで「ホイアン」と書かれた提灯がぶら下がり、橋の近くには、「日本橋」の提灯で飾られた建物や、日本風の土産物を売るお店もあります。橋の建設から400年以上が経った今でも、現地で日本とのつながりが大切にされているのを感じ、日本人としては嬉しくなってしまいます。

来遠橋はホイアン旧市街のほぼ西端に位置しており、橋と市場のあいだに、古い邸宅や会館、廟、博物館などの歴史的建造物がひしめき合っています。これといって派手な観光スポットがあるわけではありませんが、ホイアンは旧市街全体が博物館。街並み全体が観光スポットなのです。

パステルカラーのコロニアル建築や、派手な装飾が施された中国式の廟や会館、昔の日本風の木造家屋など、東西の建築様式が融合したホイアンの旧市街は、初めてでもなぜか懐かしい・・・

クリームイエローの外壁に鮮やかなピンクのブーゲンビリアや、色とりどりのランタンが映える風景は、写真好きならシャッターが止まらなくなるほど情緒たっぷりです。

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