こうした状況の中、ビットコインを購入できる人気の取引所であるコインベースは、ニュートリノ(Neutrino)を今年のはじめに買収したことで議論を巻き起こしています。ブロックチェーン分析会社ニュートリノを運営しているのは、弾圧的な政権に加担していたと批判されるイタリアのスパイウェア会社、ハッキングチーム(Hacking Team)の元幹部たち。一部の仮想通貨コミュニティはこれに強く反発し、ツイッター上で #DeleteCoinbase運動を開始。サンフランシスコに拠点を置くコインベース取引所の口座を削除するようユーザーに呼びかけています。
「コインベースは(エチオピア、スーダン、バーレーン、ベネズエラ、カザフスタン、サウジアラビアなど)反体制派のジャーナリストや活動家を監視する弾圧的な政権に協力していたスパイウェア会社の元CTO、COO、そしてその他の元幹部らによって運営されるニュートリノを買収したのです。彼らが協力したことで、こうした政権によるジャーナリストや活動家の収監や殺害に結びついたケースもあります。」(クラーケンのプレスリリースより)
この事態を受け、3月4日にコインベースは同社の公式ブログ上で、ハッキングチームで働いていたニュートリノ社員は「コインベースを去る予定」であることを発表しています。
(記事提供:LongHash)
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