梅雨どきは体調が揺らぎやすいと感じる方が少なくないだろう。株式会社リーフェが20~50代を対象に行った調査によれば、3人に1人が梅雨に体調不良の経験を持っていたという。

同社代表であり、健康解説動画チャンネル『からだプラン』の運営などを手掛ける現役内科医師・橋本将吉氏は、梅雨の時期に起こる体の不調を「梅雨バテ」と定義。「梅雨バテ対策セミナー」でその原因と対策について語った。

梅雨バテの原因は?

梅雨の時期には気温が少しずつ上がり、湿度が70%を超える日もよくある。橋本氏によれば、そのような時期には汗が蒸発しにくくなって体の熱がこもり、不調の原因となることがあるという。

真夏に比べて気温は低いが、動けば体温は上がる。体温を下げるために汗をかく、汗が蒸発せずに体の熱が下がらない、さらに汗をかいて体内の水分が不足する……といった悪循環も起こりやすいようだ。

ちなみに冒頭の調査によれば、梅雨の時期に起こる不調として最も多かったのが「頭痛」「倦怠感」「疲れ」の3つ。

じつはこの3つの症状は夏バテの症状とやや類似性があるのだが、気温が一気に上がるわけではないため、梅雨時期はまだ多くの人が夏を意識していない。暑い時期には気にする体の熱をコントロールすることが軽視されがちなのも梅雨バテの原因のひとつ。

橋本氏によれば、梅雨バテを予防するには、以下のような対策が有効だという。

・こまめに塩分や水分を摂る
・食事に旬の野菜や果物を取り入れる
・食事の品数を増やす
・有酸素運動・無酸素運動をバランスよく行い、体力をつける
・湿度が高いときにはエアコンの除湿機能や除湿機を活用する

水分をこまめにとるだけでなく、果物や野菜で良質な水分やミネラルを摂取し、ある程度体力をつけておくことも大切なようだ。

「梅雨バテ対策」の特製ドリンクレシピ

最後に、軽度の脱水症状が起こりやすいという梅雨の時期に備えて橋本氏が推奨する「スペシャル経口補水ドリンク」のレシピを紹介。

<レシピ : スペシャル経口補水ドリンク>
水 200cc
レモン 大さじ1
リンゴ酢 小さじ1
オリゴ糖 大さじ1
はちみつ 大さじ1+小さじ1
塩 ひとつまみ

水が入ったコップに、材料を分量の通りに入れて、スプーンでかき混ぜて完成。とても簡単だ。ほどよい甘味と酸味で、体力を消耗しやすい梅雨の疲れを癒してくれそうなやさしい味。旬の果物を入れてアレンジしてもおいしく飲めるという。

梅雨の先には、さらに過酷な夏も待っている。「梅雨は、体に熱がこもりやすい」ということを意識して、じめじめした不快な季節を元気に乗り切りたいものだ。

【橋本 将吉氏プロフィール】

1986年7月28日生(32歳)現役内科医として勤務しながら、健康解説動画チャンネル
からだプラン、医学生専用の個別指導塾医学生道場を運営する㈱リーフェ代表取締役を務める。杏林大学医学部医学科卒業後、北海道八雲総合病院にて臨床研修医として従事。現在は都内病院にて非常勤医師として勤務している。

■株式会社リーフェ代表取締役:https://li-fe.tokyo/

■医学生道場 代表医師:https://igakuseidojo.com/

■からだプラン 代表:https://karada-plan.com/