仮想通貨業界の最大手持株会社であるDCG社のCEOであるBarry Silbert氏が「仮想通貨の冬は終わりに近づいている」とブルームバーグとのインタビューで発言。またブロックチェーン投資においても仮想通貨取引のインフラ整備普及に取り組んでいる企業に成長の兆しを見ていると自身の見解を示した。

2011年からビットコインを始めとする仮想通貨に着目したSilbert氏は2013年に仮想通貨投資運用企業グレースケール社、また2015年には業界最大手となった持株会社デジタル・カレンシー・グループを設立。仮想通貨の長期的な将来性に魅力を感じたという。

ブロックチェーン業界において比較的「初期」から仮想通貨に携わっている経験から仮想通貨市場で長く続いた弱気相場(通称、仮想通貨の冬)に関して以下のように述べた。

ビットコインは最高価格の80%まで下落した。しかし実際、ビットコインはこれまでにも4度このような下落を経験してきた。

このような状況を耐え抜いた後に、BTC価格はいずれも最高価格を更新している。(現在の市場も)仮想通貨の冬を終えてようやく春がきそうだ。

実際にビットコインの歴史的価格チャートを振り返ると確かにビットコインは過去4度の暴落を記録。しかしいずれの場合もSilbert氏の発言通りその後当時の最高価格を更新する傾向を見せてきた。

2011年のBTC価格
2009年よりビットコインの取引が徐々に開始され始めたものの、価格が一桁であったビットコインは、2011年にかけて3,000円まで価格が上昇。しかしその後半年以内に価格は80%以上の暴落に転じた。

2013年前半のBTC価格
次点の高騰は2013年。3,000円ラインを突破して2万円まで当時の最高価格を更新した。しかしその後価格も再び半年以内で80%の暴落を記録し、2011年と同様の価格推移となった。

2013年後半〜2015年のBTC価格
世界的にビットコインの普及、認知が進んだ2013年に10万円ラインを突破。しかしマウントゴックス事件など社会からの仮想通貨に対する不信感が強まったこともあり、BTC価格はその後1年以上の下落が続いた「弱気相場」を経験した。この相場が、2017年から2019年の相場と類似点が多いと見られている期間である。

2018年のBTC価格

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