シュタイナウはほとんど戦災に遭っていないため、シュタイナウ城も三十年戦争で一部破壊された以外は、戦火を免れています。

内部は一部博物館として公開されており、城の歴史を紹介する展示室があるほか、2015年にはグリム記念室もオープン。グリム一家が使っていた品々や肖像画、家系に関する資料のほか、奥にはグリム童話の世界観を意識したコーナーがあり、写真撮影も楽しめます。

本を模した階段や、異世界に迷い込んだような気分にさせてくれる鏡のオブジェなど、童話の世界に浸れる素敵な演出が待っていますよ。

町の外には今も牧草地が広がるシュタイナウは、グリム兄弟が暮らしたころと変わらない、のどかな町。のんびりとした空気に触れれば、グリム童話の原点が見えてくるかもしれません。

タイミングが合えば、市庁舎の向かいにあるマリオネット劇場で不定期に上演されるグリム童話を基にした人形劇を楽しむのもいいでしょう。

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