トルコ最大の都市、イスタンブール。アジアとヨーロッパにまたがる古都には、アヤソフィアやトプカプ宮殿など、世界的に有名な観光スポットを多数抱える旧市街はもとより、金角湾を挟んだ新市街にも、たくさんの見どころがあります。

それぞれに異なる表情をもつ、旧市街、新市街、アジア側を訪れてこそ、イスタンブールの新の魅力がわかるといえるでしょう。イスタンブール新市街で訪れたいスポットのひとつが、現地の若者に人気のオルタキョイ。

ボスポラス海峡に面した風光明媚な町で、週末に開かれるアクセサリーの露天や、トルコ式ベイクドポテト「クンピル」の屋台でも有名です。

オルタキョイ周辺は、地下鉄やトラムが通っていないので、バスの利用が基本。旧市街からは、トラムヴァイT1線で終点のカバタシュ下車。そこから25Eなどの市内バスに乗り換えて「カバタシュ・リセシ(Kabatas Lisesi)」へ。

バス停を降りて海側へと歩いていくと、すぐにオルタキョイの広場へと到着します。オルタキョイを象徴する風景といえば、ボスポラス大橋のたもとに建つ、白亜のオルタキョイ・メジディエ・ジャーミィ。

スルタンアフメット・ジャーミィ(ブルーモスク)やスュレイマニエ・ジャーミィといった、旧市街のモスクとは違った雰囲気をもつバロック様式のモスクで、モダンで優美なたたずまいが印象的。もともとこの場所には1721年建造のモスクがありましたが、19世紀に当時のスルタンが荒れ果てたモスクを立て直させ、現在の姿になりました。

ヨーロッパのバロック様式を採り入れたモスクだけに、内部も西洋的。淡いピンクの内壁やだまし絵の手法を用いた天井画、きらびやかなシャンデリアが、固定化されたモスクのイメージを見事に覆します。

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