ドイツ・古城街道の町エーベルバッハは、ネッカー河畔の静かな保養地。正式名称を「エーベルバッハ・アム・ネッカー」といい、「Eberbach」とは、「イノシシの川」を意味します。

その名の通り、町のシンボルはイノシシ。町の紋章にイノシシがデザインされているのをはじめ、数々のイノシシ像やアートが見られ、あちこちでユーモラスなイノシシたちに出会えます。

実はこの町、とある作品のファンにとっては特別な意味をもつ場所。青池保子氏作の漫画「エロイカより愛をこめて」の主人公「エーベルバッハ少佐」と同名であることから、作者も訪れており、ファンにとっては聖地のような存在なのです。

エーベルバッハの日本語版観光パンフレットには、エーベルバッハ少佐が登場しています。これもファンにとってはたまらないお宝でしょう。

エーベルバッハの町自体はとてもコンパクトで、中心部を歩くだけなら1~2時間もあれば十分。周辺都市から日帰りで訪れるなら、ハイデルベルクを拠点にするのが便利です。

エーベルバッハのシンボルともいえるのが、石造りのプルファー塔。もともとは、13世紀に町の城壁とともに建設されたもので、その後も改築が繰り返されてきました。

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