そんな米どころ庄内のシンボルが「山居倉庫(さんきょそうこ)」なのです。明治時代の1893年にお米の保存と集積を目的に建てられた倉庫で、現在でも農業倉庫として使われています。
設立当時は二重屋根やケヤキ並木、天窓や換気窓の配置など、様々な工夫によってお米の管理がなされていました。
二重屋根は、土蔵と屋根の間に空間を作って風通しをよくし、積み重ねた俵の熱の放散と、屋根からの伝導熱を防ぐ役割を果たしていました。
また、ケヤキ並木は、日本海からの強い西風と夏の直射日光をさえぎり、倉庫内の温度を一定に保つ目的で植えられたもの。
現在では見事なケヤキの巨木となって、倉庫の屋根を覆っています。
倉庫のうち1棟は、庄内米の歴史を紹介している「庄内米歴史博物館」として、そして2棟は観光物産館「酒田夢の倶楽(さかたゆめのくら)」として公開されていますので、お土産や山形米「つや姫」を練りこんだソフトクリームなどを楽しむことができます。
施設 山居倉庫
住所 山形県酒田市山居町1-1-20
営業時間 開館時間 9:00~18:00 ※12~2月の閉館時間17:00
定休日 酒田夢の倶楽 1月1日
公式ホームページ https://sakata-kankou.com/spot/30159
・その3 船上からの景色を楽しむ「最上峡芭蕉ライン舟下り」
山形県を南北に縦断し日本海に注ぐ最上川は、山形県が誇る日本三大急流の一つです。
最上川は古くから舟運が行われ重要な交通路として山形全体の文化や風土を生み出してきました。
また、その風光明媚な姿は、松尾芭蕉をはじめ正岡子規、斎藤茂吉ら数多くの文人にも詠われるほど、歴史的かつ文化の香り高い川です。
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