ここのロールキャベツが美味しいのは当然である。精神論や女将の人格など、メンタル面を完全に排除して「物理的にロールキャベツが美味しい理由」を追求していくと、それは絶妙な旨味の濃さ、旨味のグラデ―ジョン、食感の均一性にあることがわかる。

ロールキャベツにスープの旨味を染み込ませるため、煮込みすぎたり、火力を強くしてキャベツの食感を損なっている店が少なくない。それゆえ、きゅぺつの一部が崩壊してトロトロになっている場合もある。それほどロールキャベツの仕上げは難しい。

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しかし四馬路のロールキャベツは違った。型崩れしないように丁寧に煮込まれているのか、まったくキャベツの繊維が破壊されることなく、しっかり形状を保っている。

しかも、型崩ればかりに注力したロールキャベツにありがちな「硬すぎる」「筋ばっている」という失敗をせず、「非常に柔らかいのに型崩れせず食感が具と近い柔らかさ」に仕上げられているのだ。

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つまり、柔らかいのに型崩れしてない、キャベツと具の食感が似ているので抵抗なくバクバク食べ進められるのである。さらに、ロールキャベツ内のエキスが究極的に最高で、スープ、肉汁、そしてキャベツの甘味がたっぷりと含まれていて、皿のスープとロールキャベツ内部のスープの旨味のグラデーションが楽しめるのが素晴らしい。まさに究極のバランスによって誕生したロールキャベツなのだ。

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