世界三大料理のひとつ、トルコ料理といえば、地中海の気候に恵まれて育った野菜にたっぷりとオリーブオイルを使った彩り豊かな前菜や、ヨーグルトやチーズなどの乳製品、種類豊富なナッツ、ケバブといった肉料理を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

トルコ最大の都市イスタンブールは、黒海、ボスポラス海峡、マルマラ海と、海に囲まれた街で、大都会にいながらも獲れたての新鮮な魚料理を味わうことができるのも、この街の魅力のひとつなのです。

イスタンブールの魚料理が有名な場所といえば、ヨーロッパ側旧市街のクンカプや、新市街のイスティクラル通りにある魚市場付近、旧市街と新市街を結ぶガラタ橋にあるレストランがよく知られていますが、実はアジア側のカドキョイにも魚市場があり、市場付近の居酒屋やレストランで食す魚料理もまた絶品なのです。

旅行者だけでなく、地元の人がこぞって通う、1979年創業の「ハムシ・パブ」は、カドキョイの魚市場付近にあります。カドキョイの魚市場付近は、日中は買い物する人たちで賑わいますが、夜になるとレストランの明かりが灯り、食事を楽しむ人たちの陽気なおしゃべりや各々のお店からBGMが聞こえ、美味しい料理の香りが漂い、昼間とはまた違った活気に溢れるエリアに変身します。

「ハムシ・パブ」は、店内のショーケースの中に何種類もの獲れたての生魚が並べられており、新鮮な魚をいただくことができる、地元の人にも人気があるパブ・レストランです。

このパブ・レストランでは、魚料理だけではなく、トルコ料理には欠かすことができない前菜の種類が豊富に揃っているのも魅力です。メニューを見るだけではなかなか想像がつかない前菜は、店員さんが実際に大きなトレイに実物の前菜を載せて、テーブルまで持ってきて見せてくれます。その中からお好みのものをチョイスしていただくことができます。ナスのペーストや、ヨーグルトを使ったもの、アーティチョークは、トルコならではの味わいです。

メインの魚料理は、季節によって種類も様々。肉やオリーブオイルたっぷりのトルコ料理ももちろん美味しいのですが、トルコで食べる魚料理は、日本人の口にもきっと合うはず。パンよりも白いお米と一緒に食べたい!と思ってしまうかもしれません。大きな魚よりも食べやすくおすすめなのが、小鰯のフライ。ハムシというトルコ語が鰯を意味しているように、このお店の定番メニューでもあるのです。

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