旅の楽しみといえば、観光、食事、ホテルでゆっくり過ごすこと、そしてやはりお土産探しも欠かせませんよね。

ヨーロッパとアジアに大陸がまたがるトルコは、日本の国土の約2倍の広さを持ち、その土地ならではの文化や歴史も、我が国に負けないくらい奥深く豊かです。

ギリシアとブルガリアに国境を接するトルコ西端の街、エディルネは、世界遺産のセリミエ・モスクが有名で、オスマン帝国時代には帝都として栄えました。イスタンブールから日帰りで訪れることができ、近隣諸国からもバスで簡単にアクセスすることができるため、ヨーロッパ圏からの旅行者にも人気があります。

エディルネといえばセリミエ・モスクが有名ですが、やはり観光を楽しんだ後にはその土地ならではのお土産もチェックしておきたいですよね。

エディルネでお土産を探すなら、歴史ある市場で探すのがおすすめです。いくつかある市場のうち、おすすめの市場をご紹介しましょう。

セリミエ・モスクに付属する「セリミエ・アラスタ市場」は、1575年に完成した歴史ある市場です。セリミエ・モスクと同様、トルコ史上最高と評される宮廷建築家、ミマール・スィナンによる設計です。この市場内にある入り口からモスクに入場できるようになっているので、セリミエ・モスクを訪れる人は必ずこの市場を通ることになります。

街の中心のほうへ向かうと、入り口から出口までが一直線にのびる「アリ・パシャ市場」があります。エディルネの街を代表する大きな市場で、こちらもミマール・スィナンによる設計です。約300メートルもある市場には住人たちの日用品からお土産になりそうな雑貨やお菓子まで、ありとあらゆるものが揃っています。1561年に完成した当時は、いまよりも貴金属を扱う店が多かったといいます。

そんなエディルネの市場で、ご当地のお土産として手に入れておきたいものがいくつかあります。

エディルネのセリミエ・モスクは、設計者スィナンによって意図的に作成されたとされる逆さまのチューリップで有名です。そのためエディルネの市場には逆さのチューリップをモチーフにした製品がたくさんあります。持ち帰りやすい軽いものならマグネット、実用的なものなら小皿や花瓶などの陶器類を選んでみてはいかがでしょうか。きっとその種類の多さに驚かされるはずです。

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