またさらに時代が進んで1808年、またもやこの地域が火災に見舞われたときには、マフムト2世の娘アディレ・スルタンによって修復され、1868年に礼拝前に身を清めるために使う泉亭が中庭に設置されました。このようにして、ゴシック様式の面影を残しながらも教会は徐々にモスクらしい造りに変わっていき、現在に至るのです。

ゴシック様式の教会として建てられたため、イスタンブールの多くのモスクにみられるようなドーム状の天井はありません。教会であったことを思い起こさせるような長方形の造りは、アラプ・ジャーミィならではです。

歴史の流れの中で修道会の教会からモスクと変遷し、異国の地の人々を受け入れてきたアラプ・ジャーミィは、イスタンブールが辿ってきた複雑な歴史をそのままに物語っているかのようです。

オスマン帝国時代に建てられた、スルタンアフメット・ジャーミィやスレイマニエ・ジャーミィのような華々しいモスクも素敵ですが、一筋縄ではいかなかったこういった建築物に目を向けてみると、その街の歴史をより深く理解することができるかもしれません。

Post:GoTrip!http://gotrip.jp/ 旅に行きたくなるメディア

名前 アラプ・ジャーミィ(Arap Camii)
所在地 Azapkapı, 34421 Beyoğlu/İstanbul

  • 1
  • 2