クリーム色で統一されたコロニアル様式の家々に、鮮やかなピンクのブーゲンビリア、ホイアン名物のカラフルなランタンがあいまって、どこか異世界を思わせる幻想的な雰囲気を醸し出しています。

旧市街には、中国風の廟や「会館」と呼ばれる集会場、日本やヨーロッパの建築様式を採り入れた邸宅など、数々の歴史建造物がひしめき合い、町全体が博物館のよう。

立派な王宮のような派手な観光スポットがあるわけではありませんが、ホイアンはまさに町全体が観光スポットなのです。

そんなホイアンのシンボルが、「日本橋」の愛称をもつ「来遠橋(らいおんばし)」。16世紀に建造された屋根付き橋で、ベトナムの2万ドン札にもデザインされているほど有名な橋。「日本橋」の別名は、当時ホイアンに住んでいた日本人によって造られたという説に由来します。

わびさびを感じさせるその姿を目にすれば、「日本人が造った」という説にも納得。来遠橋周辺では、「日本橋」と書かれたちょうちんや、日本風のお土産を売る店もあり、日本との浅からぬ縁を意識させます。

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