以下は、フィスコ客員アナリストの大石哲之(「ビットコイン研究所)」代表、ツイッター@bigstonebtc)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2020年6月2日に執筆

本日ビットコインは急騰をみせ、5/7日以来、ほぼ一ヶ月ぶりの1万ドルを回復した。
ビットコインのファンダメンタルを引き続き追ってみたい。

半減期後2回めとなる難易度調整が、あと2日となっている。今回も難易度は下がる見込みで、およそ-6%程度の現象が予測されている(btc.comによる)。

これにより、難易度の水準はコロナショックで大きな調整にみまわれた3/26の難易度水準(約-16%調整した)と同水準になることが見込まれている。この前後のBTC価格が6000ドル程度であった。その後価格が上昇したことを踏まえると、多くの不採算マイナーの離脱が3/26前後であったと考えてもよさそうである。半減期前に1BTC=5000-6000あたりが、一般的なマイナーの損益分岐と考えると、現在の1万ドルという水準はちょうどそのあたりに位置しているといえる。

いずれにしても、ハッシュレートの底打ちは近いと考えられる。難易度調整を経ての目先は12000ドル前後か。

ビットコインが順調に調整を行う一方で、ビットコインキャッシュ(BCH)は厳しい。ハッシュレートはBCH自身の半減期時点から30%のマイナス。理論的には1時間あたり100万円以下程度で51%攻撃が可能な水準であり、取引所などは、BCHの入金に際しての確認数を大幅に引き上げることを検討したほうがよいかも知れない。

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執筆者名:大石哲之(Tetsu ‘BIGSTONE’ OISHI)
ブログ名:ビットコイン研究所