暗号資産(仮想通貨)ビジネスの健全な発展を目指す会員組織「日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)」は10日、ステーブルコイン部会を発足し、 7月8日に第1回会合を開催したと発表した。
同部会には、暗号資産交換業者、金融機関、ブロックチェーン事業者、ウォレット業者など暗号資産関連ビジネス業者、弁護士法人、税理士法人、監査法人など39社の会員企業から69人が参加し、初回はステーブルコインの法的分類や論点の共有、検討すべき課題について議論を行ったとしている。
ステーブルコインは、法定通貨を担保することなどにより、暗号資産の特徴である価格変動の高さを抑え、一定期間、安定した価格を保つように作られている。同社はステーブルコインについて、「その技術的背景や裏付けとなる資産に連動する価格安定の特長もあり、デジタル決済手段として利用される可能性を持っている」とする一方、「その定義については必ずしも明確になっておらず、国内において取り扱いが難しいのが現状」と指摘している。
こうした背景から、ステーブルコイン部会の発足にいたったもよう。
今回発足する「JCBAステーブルコイン部会」の正会員には、マネーパートナーズグループのマネーパートナーズ、リミックスポイントの子会社であるビットポイントジャパン、マネックスグループの子会社であるコインチェック、楽天グループの子会社である楽天ウォレット、LINEのグループ会社であるLVC、インターネットイニシアティブを筆頭株主とするディーカレット、そのほか、ビットバンク、bitFlyer、QUOINE、フォビジャパン、Bitgate、BiTreasury、LastRoots、オーケーコイン・ジャパン、ネクストコイン、bitFlyer Blockchain、FXcoin、HashPortが参画する。
準会員には、有限責任監査法人トーマツ、フレセッツ、FLOC 、CAICAなどが参画している。
同部会では、「法的整理や資産性の判断といった業務的観点、価格安定のメカニズムに対する信頼の観点、さらには、利用者保護、AML (アンチ・マネー・ロンダリング、資金洗浄対策) / CFT (テロ資金供与防止)といった様々な観点から議論を進める」としており、「暗号資産関連事業者のビジネス環境整備を図り、日本における暗号資産ビジネスの健全な発展に寄与したい」との考えを明かしている。