新型コロナウイルスの影響で、在宅ワークを行なう人が増えている。そうしたニーズに応えて、東急不動産が在宅ワークに対応したモデルルーム「テレワークモデル」を開設した。

テレワークモデルが設営されたのは、東京都世田谷区のマンション「ブランズシティ世田谷中町」と、埼玉県さいたま市のマンション「ブランズ浦和別所沼公園」。923日にブランズシティ世田谷中町のモデルルームが、報道関係者に公開された。

東急不動産がテレワークモデルのワークスペースの利用者のモデル像として想定しているのは、7080平米程度の住宅で家族と暮らす共働きの夫婦。単身者や、部屋数が多い住宅に暮らす層にはない、ターゲット層の「家族と共有する限られた居住空間の中でワークスペースをどのようにして確保するか」という課題に対応するかたちだ。

テレワークモデルのためのオプション家具は、東急不動産が、文房具やオフィス用品のコクヨと共同開発したもの。働く環境に関してノウハウがあるコクヨに東急不動産から声をかけて、今回のコラボが実現したという。

コンパクトなコックピット型ワークスペース

テレワークモデルの開発にあたって、実際にテレワークをしているマンション居住者のインタビューも実施された。そこで得られた「小さくてもいいから仕事モードに入れるスペースがほしい」「家族がいるリビングでは音が気になり、オンライン会議に参加しにくい」などの回答が、開発に反映されている。

1人で仕事に没頭できて、場所もとらないという特徴を備えているのが、コックピット型のワークスペースだ。今回のモデルルームでは、寝室内の通常なら収納スペース部分に作られている。背面には音の反響を軽減できる吸音パネルがあり、オンライン会議にも対応。正面の壁はマグネットボードになっているので、メモや資料を貼ることも可能だ。上部にはLED照明がついているので、ブース内を明るく照らせる。

テレワークモデルでは、家族で利用できるワークスペースも設けられた。リビングに面した洋室にデスクが2つ並べられ、子供が座ったデスクの隣で仕事ができる。このデスクは高さの調整が簡単で、立った状態での作業というスタイルも選択可能だ。

新築物件のオプションだけでなく、既存物件でのリフォームにも対応

自宅でテレワークを行なう人の中では、「家の中で気分転換しながら仕事がしたい」という声も大きい。そうしたニーズに応えられるのが、持ち運び可能なワークブースだ。折りたたみ型で、住宅内のどこにでも置けるので、場所を変えて気分転換しながら仕事をすることができる。

今回、報道関係者に公開されたのはブランズシティ世田谷中町のモデルルームだが、ブランズ浦和別所沼公園のモデルルームはまた違ったコンセプトで作られている。そちらにはデイベッド型のワークスペースも設けられているので、リラックスした環境での在宅ワークが可能だ。

テレワークモデルのワークスペースは、今後分譲する新築物件にオプションとして導入できる他、既存物件でのリフォームも検討されるという。