おそらく日本でもっとも有名で、閉店が惜しまれた立ち食いそば屋かもしれません。JR五反田駅の高架下で営業していた「後楽そば 五反田店」(東京都品川区東五反田1-26-6)です。ここの蕎麦やうどんが美味しいのは言うまでもないのですが、特に人気なのが焼きそばでした。
後楽そばの焼きそばは鉄板で加熱されながら「ほぼ作り置き状態」となっており、オーダーするとすぐに完成します。そこに別売りのマヨネーズを20円で買い、ズズッとすすればガツンとソースとマヨネーズの味が味覚に響き、麺に乗ったフルーティーな酸味と旨味が広がります。
あまりにも多くの人たちに愛され続けていた後楽そばの焼きそばですが、当たり前ながら閉店後は食べることはできません。もう二度と味わえない味なのです。それゆえ、閉店日が近づくにつれ、お店に並ぶ人が増えていきました。
しかし! 閉店後も後楽そばを食べ続ける方法を考え、実践し、実際に2021年になった今も後楽そばの焼きそばを食べつつけています。そう、持ち帰りの焼きそばを超低温で冷凍保存し、食べたくなったら解凍して食べ続けているのです。
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