オリジナル化粧品ブランド「マナラ」を企画・販売する株式会社ランクアップが、322日にオンライン上でメイク講座を開催した。子育て期間からの女性社員の復職率100%を誇る同社ならではの、「復職ママに向けたオンラインメイク講座」だ。

講座の冒頭では、同社の岩崎裕美子代表取締役があいさつ。自身の子育ての経験について、「復職した時は朝がすっごく大変だったことを思い出します」と振り返った。自身が苦労したので、「仕事で活躍し続けようと考えるママを応援したいので、今回のイベントを企画しました」という。

手抜きに見えない時短メイク

メイク講座では、自身も復職の経験がある製品開発部の佐々木美絵さんが講師を担当。時短のベースメイクと、手抜きに見えないポイントメイクのコツが紹介された。

ベースメイクでは、わずか30秒でキレイに仕上げることができるファンデーションのマナラ〈BBリキッドバー〉を使用。この製品は、朝のメイクに時間をかけられないと気づいた佐々木さんの復職経験から生まれたそうだ。

ポイントメイクでは、「1.眉は手を抜かない。2.チークは元気のもと。3.マスカラはつけよう」という3か条を紹介した。眉を丁寧にすれば手抜きに見えず、チークとマスカラは表情に元気を与えてくれるという。

眉、チーク、マスカラを最低限押さえておけばよく、さらに時間の余裕があればアイシャドーやアイライナーをすればいいとのことだ。

「メイクの途中で子供が起きたら」と実際に起きがちなシチュエーションを想定しながら、実践的な時短メイク方法がレクチャーされた。

佐々木さんと同じく、復職経験がある製品開発部の向井真理子さんも登壇。向井さんは離乳食でレトルト食品を使ったという自身の経験から、ひとりで頑張りすぎずに人やアイテムに頼ることが大事と語った。復職する女性にはマナラの化粧品に大いに頼ってほしいとのことだった。

他社でもできる取り組みは?

イベント後に岩崎代表取締役に、ランクアップが働きやすい環境を実現させている秘訣について聞いた。

──ランクアップが働きやすい環境を実現させている最大の要因は何でしょうか?

岩崎 長時間労働がないことです。私達は、もともと長時間、夜中まで働く会社ではないんですけど、長時間労働をしないように気をつけてるんです。毎月の残業の量を確認して、どの人が残業が多いのかも把握しています。

──残業が多い人がいた場合は、どうするんですか?

岩崎 たとえば、ホームページのリニューアルであったり、システムの新しい構築であったり、そういった仕事があるときの残業は理由のある残業です。ですが、それ以外の残業は人手が足りなかったりして、改善すべき問題があるんです。そういう問題が明らかになった場合は、改善しないといけません。

──ランクアップのホームページでは、働きやすい環境づくりのための取り組みを紹介しています。そうした取り組みで、他社が取り入れやすいものがあれば教えてください。

岩崎 時間休がいいんじゃないでしょうか。私達は1時間や2時間の時間休を取り入れているんです。1日の有給や半日の有給を取ってると、有給がすぐなくなっちゃうんですけど、数時間単位で取れると子供の病気のときにも対応できます。すごく人気がある制度ですね。

昨今、女性の働く環境に注目が集まっている。復職する際の不安に寄り添う企業の姿勢と細やかなケアがあってこそ、子どもを産んでからもずっと女性が働ける会社になるのだろう。ランクアップの女性社員の働き方のコツは、大いに参考にできるはずだ。