三井住友信託銀行は、4月12日より「医療支援寄付信託」の取り扱いを開始した。これは、医療に関する研究開発を行なっている大学に、信託として寄付ができるという寄付信託商品である。
寄付先となるのは、以下の13大学である。北海道大学、東北大学、東京大学、北里研究所、東京理科大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、岡山大学、広島大学、愛媛大学、九州大学。
それぞれの大学の概要や活動内容については、三井住友信託銀行のサイト(https://www.smtb.jp/personal/entrustment/management/contribution/contribution-list.html#list)で確認することが可能だ。
医療支援寄付信託の利用者は、これらの大学の研究・活動内容を比較して寄付先を選択できる。申込みの手続きは、三井住友信託銀行の窓口で行なう。申し込み金額は10万円以上(一口10万円)で、三井住友信託銀行がそのお金を指定した大学に寄付する。最大5年にわたって寄付することが可能だが、その場合でも手続きは初年度のみ。
また、万一の際に財産を寄付したいという人のための、「遺言代用寄付信託(愛称:未来への寄付)」の取り扱いもスタートした。こちらは、北海道大学、東北大学、東京大学、北里研究所、京都大学、大阪大学、広島大学、九州大学への寄付が可能(2021年4月12日時点)。ここに神戸大学、愛媛大学、東京理科大学も今後、加わる予定だ。
従来の寄付を個人が行なう場合、膨大な手間が必要だった。また、寄付を受ける大学側も事務コストを要求された。今回の医療支援寄付信託には、そうした双方の負担を軽減させるというメリットがある。
三井住友信託銀行は寄付文化の発展を願い、寄付を通じた社会貢献に取り組んでいる。今後は、医療支援寄付信託と同様のスキームを利用して、農業や水産など様々な分野での寄付のサポートも視野に入れているという。また、ウェブ上での申込みのための、手続きのデジタル化も検討するとのことだ。