ニチバン株式会社が、9月16日に「自粛痛」と睡眠に関するプレス向けセミナーをオンライン上で開催した。

ニチバンは文具、産業用テープの他、「ロイヒシリーズをはじめとする医療用テープで知られている(https://www.roihi.com/loxoprofen.html)。

自粛痛とはコロナ禍で増加した肩こりや腰痛などの身体の不調を指し、ニチバンが提唱しているものである。ニチバンは7月29日に自粛痛をテーマとしたプレスセミナーも開催している(https://news-vision.jp/intro/193608/)。

今回のセミナーのテーマは、自粛痛と睡眠。ニチバンはコロナ禍での睡眠不調に関する調査を実施した。調査は2021年8月に、20~60代の男女500名を対象に行なわれた。

その調査で明らかになったコロナ禍における平均睡眠時間は6.5時間。個人差があるものの、最適な睡眠時間は7~8時間という人が多いので若干少なめと言えそうだ。

また、28.8%もの人たちが「睡眠の質が下がった」と回答し、30.4%もの人たちが「コロナ禍が要因で眠れない・寝つきが浅くなったと感じる」と回答している。少なくない割合の人たちがコロナ禍で睡眠不調に陥っていることが分かったのだ。

コロナ禍での睡眠問題とは?

セミナーには、快眠セラピストの三橋美穂氏も登壇した。三橋氏は寝具メーカーで商品開発などに関わった経験を持ち、講演やメディア出演などでも活躍する眠りのスペシャリスト。

三橋氏が語ったコロナ禍での睡眠において注意すべきポイントは、「日光浴不足」「ON・OFのメリハリ低下」「(PCやスマホによる)夜間の光曝露」「運動不足、活動量不足」というものだった。

日光を浴びる時間が減ることで、睡眠ホルモンのメラトニンが減少する。ON・OFのメリハリ低下では体内時計が乱れる。夜間の光曝露では睡眠時間が減る。運動不足では血行不良に陥るといった問題が生じるのだという。

ルーティンを行なうことで快眠を実現させよう

こうした問題への対策として、快眠のためのルーティンを3つ、三橋氏は提案した。ルーティンの内容は以下のようなものである。その1は、湿布薬などでの痛みのケア。その2は、手首の簡単ストレッチ。その3は、バスタオルで作る枕。

その1に関して、痛みに対するケアの重要性が語られた。ニチバンの調査でも「コロナ禍で睡眠の質に悩んでいる」と答えた人の中でも、24.6%の人が「肩や腰の痛みで眠れない」という悩みを抱えていることが明らかになっている。自粛痛を解消しないと快眠は実現できないので、「ロイヒ™」シリーズなどを活用して痛みをケアすることが重要だろう。

その2では、三橋氏は「手首ブラブラ運動」という体操を紹介した。両肘を曲げて手首を肩ぐらいの位置で左右に20~30回力を抜いてブラブラ振り、次に前後に20~30回ブラブラ振るというもの。寝る前に行なうことで、入眠へのよい効果が期待できるのだ。

その3では、バスタオルを使って理想的な高さの枕を作る方法が紹介された。枕が高すぎるとうつむいたような姿勢になり呼吸がスムーズに行なわれないが、バスタオルを4~5枚折りたたむことで適切な高さの枕が作れる。この枕を使うことで肩こりも予防できるのだ。

快適に眠れないと、メンタル面にも身体面にも悪影響があり、人生の質も低下してしまう。コロナ禍が原因で睡眠に不調を感じているという人には、今回のセミナーで紹介された快眠ルーティンを試すことをおすすめしたい。