ジャック・ドーシー氏は30日、自身のツイッターでTwitter社のCEOを退任したと明らかにした。ツイッター社も29日、ドーシー氏がCEOを退任したと発表している。

併せて、取締役会は全会一致でパラグ・アグラワル氏をCEO兼取締役に任命したことを発表した。ドーシー氏は、2022年の株主総会で任期が満了するまで、取締役会のメンバーとして留まるようだ。

ドーシー氏は、「TwitterのCEOとしてのパラグへの信頼は深いものがある。過去10年間の彼の仕事は変革をもたらし、彼のスキル、ソウルには深く感謝している。今は彼がリードする時だ。」と述べた。また、会社が創業者の影響や指示を受けずに自立することが重要であるとも明らかにした。

ドーシー氏はビットコインを高く評価していることで有名である。ツイッター社は今年、ユーザー同士が送金できる「投げ銭」と呼ばれる新機能を利用可能にし、暗号資産(仮想通貨)ビットコインでもやりとりができるようにした。現在はビットコイン投げ銭機能のAndroid版への導入をテストしている。また、ツイッター社主導の分散型SNSプロジェクト「Bluesky」、今月にはdAppsの専門チーム結成、など暗号資産関連の事業に積極的に取り組んでいる。ただ、ツイッター社が今後、ドーシー氏が作り上げてきた事業をどのように進めていくかは明らかになっていない。

ドーシー氏は、決済大手スクエアのCEOでもある。スクエア社は、ビットコインの購入を行い、今月にはビットコインの分散型取引所に関するホワイトペーパーを公開している。ツイッター社の今後の動向とともに、ドーシー氏がどのようにビットコインのプロジェクトや暗号資産関連の事業に取り組んでいくか引き続き注目が集まりそうだ。