株式会社ディー・エヌ・エーと株式会社横浜DeNAベイスターズは30日、ブロックチェーン技術によるNFT(非代替性トークン)を活用して開発したデジタルムービーコレクションサービス「PLAYBACK 9」の提供開始を発表した。
「PLAYBACK 9」は、試合の名シーンを球団公式のデジタルアイテムとして販売し、従来のトレーディングカードの世界をデジタル上で体験することができる。また、獲得したシーンを閲覧したり、友達に共有したりできる。デジタルアイテムは特設サイト上で期間限定販売を行い、シーンごとに発行上限枚数の制限を設けているという。発行上限枚数を超過した購入申込みがあった場合は抽選になるようだ。
デジタルアイテムの基盤技術には、LINEの独自ブロックチェーン「LINE Blockchain」が採用された。LINEを基盤としたブロックチェーンとなっており、ウォレットの開設方法が簡単で参入障壁が最も低いチェーンであると判断、ユーザビリティの観点から「LINE Blockchain」に決めたという。デジタルアイテムは、一枚一枚にブロックチェーン技術を活用したNFTを利用し、それぞれ固有のシリアルナンバーが付与されているようだ。今後は、ユーザー間での売買も可能になる予定とした。
同日30日には、株式会社テレビ朝日がグループ会社の株式会社テレビ朝日メディアプレックスとブロックチェーン技術を活用したNFT事業に本格参入することを発表している。NFT技術を活用して、テレビの新しい体験・価値の創出、ジャパンコンテンツの世界発信、若手クリエイターの育成など様々な未来を描いていく予定で、DeNAの新サービスと同様に「LINE Blockchain」が採用された。
NFT事業は、2021年に大きな盛り上がりを見せ、急成長を続けている。カナダのDapper Labs社が開発した「NBA Top Shot」をはじめ、スポーツ関連やエンターテインメント関連でNFTの活用が注目されてきた。直近では、メタバースが暗号資産市場で盛り上がりを見せているが、今後も国内外のNFT事業の動向には注目が集まりそうだ。