中央アフリカ共和国の大統領府は27日、ビットコインを法定通貨として採用することを発表した。法定通貨としてビットコインを採用することは、アフリカでは初となり、世界でも2番目の国となった。
暗号資産(仮想通貨)の使用を管理する法案が先週、国会で全会一致で採択されたと、Faustin-Archange Touadera大統領のチーフスタッフであるObed Namsio氏が署名した声明が発表されたという。Namsio氏はロイターに対し、「大統領は、この法案が中央アフリカの市民の状況を改善するものであることから同法案を支持している」と述べた。ただ、詳細な説明はなかったようだ。
中央アフリカ共和国は、金やダイヤモンドの埋蔵量が豊富であるにもかかわらず、世界で最も貧しく、開発されていない国の一つとなっている。また、何年にもわたって反政府勢力との国内紛争が続いている。
中央アフリカ共和国は、中央アフリカ諸国銀行(BEAC)が管理する地域通貨である「中央アフリカCFAフラン」を使用する6カ国のうちの1つである。同国の元首相2人は、BEACの指導なしにビットコインを採用することに懸念を表明する書簡に署名し、「重大な違反行為」と呼びかけているようだ。また、BEACの広報担当者はロイターに対して、「BEACは、中央アフリカ共和国で暗号資産に関する新しい法律が制定されたことを一般市民と同時に知り、同行はまだ公式な対応をしていない」と述べたという。