パナソニック株式会社の次亜塩素酸 空間除菌脱臭機「ジアイーノ」の新製品発表会が、8月24日(水)に愛知県のパナソニック エコシステムズ株式会社春日井本社工場で開かれた。発表会と合わせて、IAQ検証センターの見学会も実施された。
ジアイーノは2013年よりパナソニックが発売。ジアイーノと一般的な空気清浄機の違いは、除菌方法にある。一般的な空気清浄機がHEPAフィルターで空気中の浮遊菌を捕集・制菌するのに対して、ジアイーノではHEPAフィルターに加えて除菌フィルターでの浮遊菌の捕集・制菌を行ない、さらには気体状の次亜塩素酸を放出して身の回りのものに付いた付着菌も抑制する。
一般的な空気清浄機は浮遊菌にだけ対応しているが、ジアイーノは浮遊菌と付着菌の両方に効果があるのだ。
新製品発表と合わせて見学会が行なわれたIAQ検証センターとは、次亜塩素酸の効果を検証するための施設であり、パナソニック エコシステムズが愛知県春日井市に設立。2022年4月より稼働している。
レンタルやサブスクも実施
今回発表されたジアイーノの新製品は「F-MV5400」「F-JDU75」「F-JDU55」の3種で、2022年10月の発売を予定している。
F-MV5400は家庭用で、「集中クリーンモード」を新たに搭載し、1台で除菌・脱臭・加湿・集じんのすべてが可能となっている。
F-JDU75とF-JDU55は業務用で、新機構「ジアチャージ(電解槽分離)方式」を搭載。ジアチャージ方式によって多くの人が集まる施設・店舗でも安定して除菌・脱臭効果を発揮することができる。
ジアイーノ事業を拡大させるための販売施策として、レンタルサービス、サブスク、リースなども行なうことも発表された。ユーザーに実際に製品を使ってもらうことで、購入の検討につなげる狙いがあるという。
検証センターで効果を試験する
発表会に続いて、IAQ検証センターの紹介も行なわれた。IAQ検証センターでは、これまでできなかった実使用環境での次亜塩素酸の効果や安全性の検証、エアロゾル(浮遊菌)に対する効果検証が行えるようになった。
試験室は広さが変えられる可変型で、試験内容に合わせて6~80畳までの生活空間を再現できる。室内外の温度と湿度をコントロールしながら、精度の高い試験を行なえるのだ。
80畳の広さでの試験は業界初とのこと。そのほか、ジア環境BSL(バイオセーフティレベル)2試験室も業界初だ。BSL2までの菌やウイルスを扱い、除菌効果とウイルスの抑制効果を検証できる。
IAQ検証センターでは基礎研究、検証を行なう他、今後は北米・アジア・中東・欧州で展開するための認証取得も視野に入れていて、海外展開でもIAQ検証センターを活用していくという。