自民党の二階俊博元幹事長は24日、政府が進める9月27日の安倍晋三元首相の国葬について、報道機関の世論調査で軒並み反対意見が強かったことを踏まえ「それがあったからといって国葬をやめるわけではない。国葬は当たり前だ。やらなかったらばかだ」と述べ、Twitter上でこの発言がトレンド入りするなど騒然となっている。

この日、毎日新聞が報じたところによると二階氏は都内で講演し、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)や関連団体と自民党議員との関係について「問題があればどんどん出して、修正をしていくべきだ。自民党はびくともしないから」と主張。さらに「電報を打ってくれと言われたら打つ。多くのみなさんから支援を得たいと思うからね。この人は悪い人かいい人かよく吟味して対応すべきだと言われればそれまでだが、そんなこと瞬時にわかるわけない」とも説明し、今後は関わりの内容を見直せば問題はないとの認識を示した。

10日に内閣改造と自民党役員人事を実施した第二次岸田内閣だが、内閣改造後の世論調査では、揃って支持率が改造前より大幅に低下した。これは“統一教会払拭内閣”として期待されていたものの、蓋を開けてみれば新内閣の政務三役(大臣・副大臣・政務官)のうち少なくとも30人が統一教会と過去に何らかのかたちで接点を持っていたことと、安倍晋三元首相の国葬を反対する側の意思表示と見られている。

国を二分する勢いで賛否が拮抗している安倍晋三元首相の国葬について「国葬は当たり前。やらなかったらばか」と言い切った二階氏の発言に対し、ネット上はすぐさま敏感に反応した。

報道直後から「国葬当たり前」がトレンド入りするなど、Twitter上には「こんなのが政治に携わる限り絶対に日本は落ちていく」「バカで結構!」「反対する過半数の国民を『ばか』と。これが自民。従う必要などない」「こうした反省なき姿勢が問題であり、支持率下げるために発言しているのかと思うレベル」「自民党は徹頭徹尾、自民党だけの論理で動いています」「われらは、こんなことを言う人の臣民ではないからね。やりたいなら自民党+維新の議員割り勘でやれば2億円くらい集まるでしょ」といった怒りまじりの猛反論が飛び交っていた。