9月1日放送の『ひるおび』(TBS系)で、政治家と世界平和統一家庭連合(以下、旧統一教会)の結びつきの問題について報道。出演者のジャーナリスト・田﨑史郎氏(72)の発言が物議を醸している。

この日、番組では自民党の茂木敏充幹事長(66)が7月31日に開いた役員会の中で、旧統一教会との関係を絶てない議員については、「同じ党で活動できない」とし、離党すべきとの考えを示したことを報じていた。

一方、番組では出演者の政治アナリスト・伊藤惇夫氏(74)が「あくまで噂」としながらも、「各政治家の事務所に、旧統一教会系の方が秘書で入り込んでるって話があって」と暴露。「そういう人まで排除するのかなっていうところも見ていかなきゃいけない」と指摘し、スタジオでは、国会議員、地方議員、党員など、断ち切る範囲の難しさが話題になった。

そんな中、田﨑氏は「難しいのは、相手の方に『宗教なんですか?』って聞けませんよね。(信教は)自由ですから」と指摘。「『統一教会の人ですか?』って聞けないですよね。その難しさがある」と発言した。

これに対し、総合司会を務めている弁護士の八代英輝氏(58)は、「聞けなくても、事務所とかに『統一教会およびその関係者の方々の立ち入り等はお断りします』って貼り出すことがくらいはできないんでしょうか?」と田﨑氏に質問。田﨑氏は「どうですかねえ……。宗教差別に繋がるか繋がらないかですね」と歯切れ悪く答えた。

しかし八代氏は、「宗教全般ではなく統一教会です」とキッパリ。一方の田﨑氏は「統一教会でも、統一教会を信じる人もいらっしゃるわけですね、おそらく数万人。その人たちが立候補して投票してもらう。それは違法なんですか?違法じゃないですよね」と言い、「統一教会だけ宗教差別するんですか?って論理になりますね」と発言。

これを受け、八代氏が「そういうことになると、(信者)ご自身が『私信者なんですけど、信教の自由がありますから選挙手伝わせてください』って言われたときにはどうするんですか?」と再び質問すると、田﨑氏は「信教の自由はありますよってところからスタートせざるを得ないでしょ。統一教会って言われたからって『嫌だ』って言えますかね?」と疑問を呈していた。

しかし、この田﨑氏の一連の発言にネット上からは、「茂木幹事長の方針と真逆」「そこは『嫌』って言わなきゃだめでしょ」「それ言ったら岸田総理が『関係を断て』って言ってる時点で差別やん」というツッコミが殺到している。

「政治家と旧統一教会の関係断ち切りは、信教の自由の問題とも繋がっており、非常にセンシティブ。しかし、旧統一教会の霊感商法が再注目されているいま、自民党の一番の課題は、旧統一教会と議員の関係を完全に断ち切ったことをアピールすることです。自民党寄りの発言が多い田﨑氏ですが、今回は党の方針と真逆のことを言ってしまい、多くのツッコミを集めてしまいました」(政治記者)

本来ならば真っ当なはずの田﨑氏の発言。しかし旧統一教会問題が注目を集めている中、視聴者の理解を得ることはできなかったようだ。