12月20日放送の『めざまし8』(フジテレビ系)では、北海道南部の江差町にある社会法人「あすなろ福祉会」が、知的障害のあるカップルに“不妊処置”を提案していたとして、北海道庁が現地調査に入ったと報道。視聴者から、「謎報道」「本人たちが同意してるのに、誰が問題化したのか不思議」と疑問の声があがっている。

「あすなろ福祉会」の運営するグループホームでは、入居する男女が結婚や同居を求める際に、出産後の子育て支援が整っていないことを理由に不妊処置への同意を提案していたとのこと。

会見を開いたあすなろ福祉会の梅村雅晴常務理事は、「保護者と本人の意思があって、今回このような避妊の手術をのぞむということです。利用者の方の望みですね」と説明。「本人たちの『やっぱり自由に恋愛や結婚がしたい』というその言葉を私たちが叶えてあげたいという気持ちからやったことなんです。その中で強制したことは一度もないです」と語った。

実際に施設の提案に応じて不妊処置を受けたカップルの男性は「俺は納得してやるということにしたんで。(処置を拒否したことは)ないです。子どもをつくったとして、育てていく勇気がないから。(パートナーの女性と)同じ気持ちなので」と述べており、施設側は「拒否して退去した人はいない」「結婚の条件ではない」と主張している。

施設側が不妊処置を提案した背景には、グループホームでの障がい者の出産・育児に対する支援制度が整っていないことがあり、ネット上でも「身内に障害者いるけどあすなろ福祉会の処置には賛成。人権うんぬん以前の前に現実的な事を考慮した方が良いと思う」「コレはね。知的障害を身内に居なければ理解出来ない問題よ。実際子育て支援出来るのか。人権云々の問題では無いから」「これ当事者と保護者が同意して治療受けたのになにが問題なん?」と理解できるという声と「なにこれ 人権侵害では」「まぁ拒否なんてできないよな…」と否定する声で賛否がわかれている。

「障がい者同士のカップルが、周囲のサポートを受けながら子どもを産み育てるという選択をすることも可能ですが、現状では支援を受けられる施設・サポートが圧倒的に少なく現実的には厳しいという状況があります。そのため、ネット上では『当事者が決めて、する、しないを尊重すればいい。外野が騒ぐことじゃない』『難しい問題だわ。外部が口出しすることではないよね。家族と当人同士で決めること』『誰も不幸にしないための1つの選択なんじゃない?』と理解を示す声が多く見受けられました」(政治記者)

一方で、メディアの報じ方については「自立して社会生活を送るための支援制度が整っていないこの国で、現場だけを責めるメディアは如何なものか」「本人たちが納得してやってることなら問題ないんじゃないの。マスコミの自称人権派を振りかざした典型的な報道の仕方だねぇ」「強制でも無いのに問題にする。なんだろうね今の風潮は」と疑問視する声があがっていた。