1月5日放送の『スッキリ』(日本テレビ系)で、木曜コメンテーターで経営コンサルタントの坂口孝則氏(44)が日本の中絶件数を問題視し、「子ども産めない女性を活かす仕組みが必要」と発言し物議を醸している。

問題となっているのは、岸田文雄首相(65)や小池百合子東京都知事(70)が、いずれも新年最初の会見の中で少子化対策について言及したことを取り上げている際の一幕。

岸田首相は4日に伊勢神宮で年頭会見を開き、「異次元の少子化対策に挑戦する。そんな年にしたい」と発言。小池都知事は、同日に行った都庁内の新年あいさつの中で日本の年間出生数が統計以来はじめて80万人を切る見通しであることに触れ、「社会の存立基盤を揺るがす衝撃的な事態」と指摘。都の新たな支援として、0~18歳を対象に月5000円程度の給付を検討する考えを明らかにした。

番組では、出演者からこの月5000円の給付が少子化対策に繋がるのかどうか疑問の声が上がっていた。そんな中、坂口氏は「僕ちょっと指摘しておきたいんですが、これ意外に知られていない数字なんですけど、日本で妊娠したあとに人工中絶をするケースって15万件くらいあるんですね。年間で」と紹介。「(出生数が)80万人を割ってるのに、15万人の命が生まれてきていないわけですよ」と問題視した。

坂口氏は、「もちろん、いろんな事情があるから、中絶反対の立場、単純な立場ではないんですけども」としながらも「たとえば養子縁組をなんとか増やしてあげるとか、なんとか日本の将来に絶望を感じて、ちょっと子ども産めないっていう女性を活かすような、救済してあげるような仕組みが必要かな」と話していた。

しかし、この発言に視聴者からは「養子縁組させるために妊娠継続させて出産させるの?」「中絶は性教育問題とDV問題の方が多いんじゃ…」「全てが経済的な理由からの中絶ならば養子縁組も分かるがそうじゃない」「産むリスクもある」という戸惑いの声が聞かれていた。

「坂口氏のいうように養子縁組の制度を充実させたとしても、母体は約10ヶ月間妊娠期間を過ごし、そのあと出産するという大きなリスクと身体的・精神的な負担を掛けることに。出生数を増やす目的のためだけに養子縁組の制度をより強化することは母体の人権侵害にも繋がりかねない問題となり、坂口氏の発言には多くの視聴者が疑問を感じていたようです」(週刊誌記者)

中絶にまで踏み込むのは少々飛躍しすぎたかもしれない。