3月20日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)にタレントの石原良純(61)が出演。「金融不安よりも野球」という主旨の発言をし、視聴者から苦言を集めている。

この日、番組では前半に野球の国・地域別対抗戦WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の話題を特集。一方、番組終盤ではアメリカの銀行の相次ぐ経営破綻やスイスの大手金融グループ「クレディ・スイス」が経営危機に晒されていることを受け、日米欧の6つの中央銀行が金融市場へのドル資金の供給を拡充すると発表することを報じた。

これまでドル資金の供給拡充は週1回程度だったものの、少なくとも4月末まで毎日実施するとのこと。金融不安がアメリカからヨーロッパに広がりつつあるが、需要の多いドルの流動性を増やすことで、影響を最小限に抑える狙いあるという。

このニュースにMCの羽鳥慎一アナウンサー(51)は「ちょっと金融市場ね、心配でしたけどね」とコメント。スタジオでコメンテーター席に座っていた石原良純(61)も「金融不安から金融危機なんてことになったら大変ですけどね」と神妙な面持ちで話していた。

しかし、次の瞬間、声色をガラッと変え、明るい表情で「まあ、それより野球でしょ!」と発言。羽鳥アナは一瞬戸惑ったように間を空けたが、「野球ね」と相槌。良純は「WBC!佐々木朗希!」と、WBCの準決勝で先発ピッチャーを務める佐々木朗希投手(21)の名前を挙げてはしゃいでおり、羽鳥アナは「見るしかないですね」と冷静にフォローしていた。

この発言に視聴者からは「野球より金融危機だよ」「今のそんなことより発言はいいのか?」「経済よりWBC発言はさすがに衆愚すぎる」「あーあ馬鹿な番組になったな」という冷ややかな反応が集まっている。

「確かにWBCでの日本代表の活躍は日本中を盛り上がらせているとはいえ、世界的に見ればアメリカの銀行の経営破綻は非常に大きな出来事。アメリカの金融政策によっては、日本の経済、金融政策にも大きな影響が出ると見られています。経済界にとっては『WBCよりも金融危機』であることは明らか。ワイドショーとはいえ、コメンテーターという立場の良純が『金融危機より野球』と、経済を軽視する発言したことは非常に軽率だったと言わざるを得ません」(政治記者)

良純の軽すぎるノリに多くの顰蹙が集まってしまったようだ。