4月27日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)にテレビ朝日局員の玉川徹氏(59)が出演。岩手県釜石市の職員による個人情報漏洩問題についてコメントしたものの、発言の中に事実誤認があるとして視聴者から指摘を集めている。

この問題は、岩手県釜石市の職員が全市民約3万2千人の個人情報を自宅に持ち帰るなどして漏洩したというもの。市職員は、知人が保育料の減免申請をしているといった情報を職員内で共有し、揶揄する会話を行ったという。また、ほかにも離婚歴や病歴なども盗み見たといい、個人情報を不正に取得した職員2名は懲戒免職に。他の職員に情報を漏らしていた職員1名も停職3ヶ月の処分を受けている。

この一件について玉川氏は、「今の社会の中で自由に(個人情報を)見られる状況にあれば、一定程度の人がこういうことをしてしまうのは、あり得る話だと僕は思うんです」と、多くの人に個人情報の管理意識が欠けていることを指摘したうえで「個人情報って、あくまで個人に帰属するもので、ある種個人の財産のようなものなんです」と言い、「それを行政に預けているだけなんです。預けているものを勝手にどうこうしていいってことではない」と断罪した。

一方、これまでマイナンバーについて反対の姿勢を見せてきた玉川氏は、「これからマイナンバーに紐づいていくのは例えば口座情報とかですね、それから保険証と結び付ければ病歴だとか、投薬歴だとか、そういうのも結びついていくんですよ」と続け、「それを勝手に見られる。それから、こんなことで使われるのはおかしいっていう見られ方を行政内で行われた場合には、個人に知らせるシステムを作ってほしいと僕は思ってます」と持論を展開した。

「しかし、マイナンバーは個人情報が一元管理されているものではなく、管理はそれぞれの機関が行うもの。マイナンバーを元にひとつの行政機関が個人の情報を全て閲覧できることはありえない仕組みとなっています」(政治記者)

こうした玉川氏の発言に視聴者からも「またマイナンバーのシステムわかってないで発言してる」「自治体の端末で薬情報なんて見られないよ」「玉川さん、取材してから語ってください」といった厳しい指摘の声が集まっていた。

あたかもひとつの行政でマイナンバーの情報がすべて閲覧できてしまうかのような発言をした玉川氏。明らかな事実誤認だったようだ。