5月5日放送の『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)に、テレビ朝日報道局員の玉川徹氏(60)がコメンテーターとして出演。発言内容が波紋を広げている。

番組終盤、同日午前4時30分過ぎに、東京都千代田区の首相官邸敷地内の個室トイレで、警視庁機動隊員の男性(25)が頭から血を流して倒れているのが見つかり、その後、死亡した事件を報道。男性隊員は総理官邸で警備にあたっていたという。

報道によると、近くにいた同僚が発砲音のような音を聞いて駆けつけたところ、男性を発見。近くには男性隊員に貸与中の拳銃が落ちており、自殺を図ったとみられている。

この件について、司会の羽鳥慎一アナウンサー(52)が「原因は分かりませんけど、官邸の中で拳銃が使用されたってことにもなるわけです」とコメントすると、玉川氏は「痛ましい事件ですけど拡大自殺ってこともありますからね」と発言した。

「拡大自殺」の定義についてはあいまいだが、「殺人を行ったあとに自殺する」、あるいは「他者を巻き添えにして自分も死のうとする行為」などを指すことが一般的。そのため、玉川氏が発言した「拡大自殺」をめぐり、視聴者からは「取材すらしてないのに馴染みの無い難しい言葉を使いほぼ決めつけでの発言」「拡大自殺の可能性の指摘っていらんだろ。隊員の家でもだれか死んでるのが確認されたとかそういう情報でもあるのか?」「拡大自殺と言う用語使用の根拠を知りたいですね。今の段階では憶測推測の段階ですが」と物議を醸している。

「事件が起きたばかりで詳細がほとんど明らかにされていない中で、今回の玉川氏の『拡大自殺』発言は取材をしていない限り完全な憶測でしかありません。どんな意図があって発したのかは不明ですが、自分の思い込みだけで話したとしたら、2022年9月に同番組において事実誤認の発言をしたときと同じ過ちを繰り返しているということ。解釈次第では大きな事件に発展しかねないだけに慎重に発言すべきでした」(週刊誌記者)

謹慎処分を受けたあと、「これからは現場に足を運び、取材をし、事実確認をして報告する。その基本に立ち返るべきだと考えました」と反省の弁を述べていたのは、一体何だったのだろうか。