5月16日の『マツコの知らない世界』(TBS系)では「ジャッキー・チェンの世界」の世界を放送。マツコ・デラックス(50)が、1970年代から80年代に多く公開された香港のアクションスター、ジャッキー・チェン(69)の主演映画をしみじみと振り返った。
この日のプレゼンターは、モーションキャプチャーアクターの古賀亘さんと、ピアニストの宮原祥子さん。ふたりともジャッキー・チェンに衝撃を受け憧れてきたという。
ジャッキー・チェンのアクションが、いかに世界中のアクション映画に影響を与えてきたかを振り返ったが、当時はスタントなしのためにハプニングも起こりがちだったようで、1985年公開の『ポリス・ストーリー/香港国際警察』では、ジャッキーが約30メートルの高さからポールを滑り降りる場面で、ポールに接触していた電飾に低電圧のバッテリーをつなぐはずが、誤って通常の電源が使われており、ジャッキーが降りながら感電してしまったのだとか。それでも、ジャッキーは30メートルを滑り降り、その後も演技を続けていたことを明かしていた。
さらに1988年公開の『ポリス・ストーリー2/九龍の眼』では、バスの上に飛び降りたジャッキーがビルの窓に飛び込む場面があったが、ここでジャッキーは用意していたアメ細工で作ったガラス窓ではなく、隣の本物のガラス窓に飛び込んでしまったとのこと。映画のエンドロールでは、ガラスが刺さって怪我をしたジャッキーを治療する場面が映されていた。
この場面をあらためて視聴したマツコは、「これオンエアできるかどうか分からないけど、やっぱ『時代』もあるよね」「雑だったのよね」とぽつり。さらに続けて「この現代に、電圧も下げてないところを降りるなんてことはありえないし、(窓も今なら)全部アメ細工でも作れる」と言い、「若干『貧しさ』みたいなのが残ってる感じがさ、感情移入しちゃう」としながら「洗練されすぎてないっていうかさ。もう、(こんな映画は)二度と作れないのよ」としみじみ語っていた。
この日の番組に視聴者からは、「生き急いでいるというか、生きる輝きを見せつけられるよね」「いや、ほんと今じゃ作れないのよ」「今だと『はいはい、CGだろ』で冷める」という声が集まっていた。
映画に最新鋭の技術が集まるようになったいま、生々しいジャッキーのアクションはよりマツコの胸にも響いたようだった。