中央のカールスベルクと呼ばれる丘にカスケード(階段状の連滝)が作られており、その頂部には高さ9.2メートルのヘラクレス像が立っています。長さ350メートルの石段を一挙に28万リットルの水が流れ落ちる景観は非常にダイナミックです。階段のテラスには水の力を利用して石像が大音量でラッパを吹く仕掛けもあります。

ヘラクレスの像の背後にある貯水池と水路から、段差による水圧を利用した装置により水が流れ落ちるショーが見られるのは、毎週水曜日と日曜日、そしてヘッセン州の祝日だけです。14時30分に水が流れ始めると、観光客はその水を追いかけるように階段と坂道を下っていきます。

水の芸術と言われる森をめぐる水路には、洞窟や庵、滝が石の間を幾筋にも分かれて落ちる滝、悪魔の橋、ローマ遺跡の水道橋を模した水道橋などの見どころがあります。展開した水路は公園内に点在する湖や池にもつながっているそうで、公園のスケールに圧倒されました。

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