年末の一大行事といえば、大掃除! 気持ち良く新年を迎えるために掃除は普段以上に隅々までやっておきたいもの。部屋が片付くといった物理的な整いもあるが、掃除をした後の清々しさは他では得ることのできない特有の気持ち良さだ。
年の瀬も間近となった12月13日、大本山 増上寺(東京都港区)でニチバン株式会社の特別なイベントが開催された。ケアリーヴpresents「心を磨く! 親子で年末大掃除体験 in 増上寺」 と題され、冬におこりやすい手荒れやあかぎれのケアを深める機会として、お寺の大掃除を交えた親子イベントとして行われた。事前に申し込みをした親子が青空の下、増上寺に集まった。
大掃除を始める前に、まずはご本尊へのご挨拶。普段はなかなか入れない本堂へ上がり、阿弥陀如来様のすぐ近くで手を合わせる。増上寺の僧侶である當間陽平氏と堀江利昌氏の案内で大殿と安国殿を巡り、増上寺のあらましを聞く。そして、一同はいよいよ大掃除を行う圓光大師堂へ。
伝統建築の圓光大師堂は、念仏道場としても開放している御堂。畳に正座した参加者の小さな背中が自然とピンと伸びる。「みなさんには畳を雑巾掛けしてもらいます。どっち向きに拭いたらいいと思いますか?」という質問に「横!(畳の目に沿って)」と元気な声がこだまする。
雑巾を硬く絞り、一列に並んで畳を拭き上げていく。一拭き、一拭き、じつに丁寧に。手際よく雑巾掛けが終わり、特別におりんや木魚を叩かせてもらう貴重な体験時間もあった。最後は全員で手を合わせてお経をあげた。圓光大師堂の次は本堂正面にある手すりの雑巾掛けへ。
多くの人が訪れる本堂前の手すりもぴかぴかに磨かれた。汚れた雑巾をバケツの水で洗ったら今回の大掃除は終了。バケツの水に雑巾を入れたと同時に「冷た〜い!」と声が上がった。この日の気温は6〜7℃。素手で真水に触れるにはいささか厳しい気温だ。しかし、大掃除が無事に終了し一堂に清々しい笑顔が見えた。
掃除後は堀江利昌氏による特別説法の時間。手を合わせること、手当ての本当の意味を教わる。
「ケガをした時にみなさん絆創膏を貼ったりしますね? 人に貼ってもらったらなんだか嬉しい気持ちになりませんか? 弱っている部分を手で押さえたり手を当てたりしますが、まさにそれが手当てなんですよ」と。参加の子どもたちはもちろん大人もじっくり聞き入る。
そして、ニチバン株式会社事業戦略本部の倉智一氏からは、自身の幼少期の思い出から傷の手当の仕方についての話がされた。
「ケガをしたらみなさんのお母さんやお父さんは絆創膏を貼ってくれるかもしれませんが、私の父はとても厳しい人で、ケガしたなら唾でも付けておけ! 乾かしておけ! と言いました。でもこれ、両方とも間違いなんですよ。傷口からは透明な体液が出てきますが、じつはそれが傷口を治してくれるんです」と、かつての古い慣習と正しい治し方をレクチャー、ユーモアを交えて説明した。
質疑応答の時間では参加者から記者顔負けの質問が飛び出すなど、終始和やかなままイベントは終了。寺の掃除というなかなかできない体験と、身近なケガの手当ての話、異色のコラボレーションにも思えたがじつに親和性が高かった。
なお、このイベント終了時から約2週間、増上寺境内では身体健全祈願を受けた救急絆創膏「ケアリーヴ™ 試供品」を参拝者に配布予定(※なくなり次第終了)だ。今年一年を振り返りつつ、手を合わせに行ってみてはいかがだろうか。