王都の完成を待たずしてこの世を去ったムーレイ・イスマイルが眠る廟で、内部には、壁から天井にかけてのモザイクや漆喰彫刻が見事な幻想世界が広がっています。残念ながら、2017年11月現在、改修工事のため休館中。その美しく荘厳な姿を再び見られる日が待たれます。

ムーレイ・イスマイル廟の奥にあるリフ門をくぐった先は、「風の道」と呼ばれている通り。道の両側に立つ高い壁が影を生みだし、そのあいだを心地良い風が通り抜けていきます。

タイルや彫刻で美しく装飾された門にも注目。右側には王宮がありますが、中に入ることはできません。

城壁に沿って、王宮の周辺をぐるりと歩いていくと、ヘリ・スアニが目に入ります。

入口は小さいですが、中には広大な空間が広がっていて、「ダール・エル・マ(水の館)」と呼ばれる古い貯水槽と、穀物倉庫に分かれています。

現在は遺跡となっている穀物倉庫にはかつて人間の食料ばかりか、王が所有する1万2000頭もの馬のエサも貯蔵されていたのだとか。当時は厚い壁と地下の水路によって、中の温度が一定に保たれる仕組みになっていました。

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