マンスール門の南にある広場に面して、かつてムーレイ・イスマイルが外国大使たちとの接見や儀式などを行っていたクベット・エル・キャティンがあります。
内部は意外なほどに簡素な造りで、現在は、国王ムハンマド6世のポートレートが控えめに飾られています。
その隣にはキリスト教徒の地下牢があり、チケットはクベット・エル・キャティンと共通。ここは、ムーレイ・イスマイルの時代にキリスト教徒の弾圧のために造られた地下牢で、一時は4万人もの囚人がここに収容され、鎖につながれていたといいます。
薄暗い内部に入るとひんやりと冷たい空気に包まれ、その不気味さに鳥肌が立つほど。現在は光が少し入るようになっていますが、昔は真っ暗闇だったそうです。
クベット・エル・キャティンの向かいにある門をくぐると、マンスール門と並び称される傑作、ムーレイ・イスマイル廟が目に入ります。
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