昔なつかしいのになぜかモダン、バーン・パッタイではドリンクからデザートまで、この絶妙なプレゼンテーションのセンスが余すところなく発揮されています。

日中だったのでアルコールは抜きにしてもらったモヒートは、すっきり爽快。暑いバンコクを歩いてほてった身体に心地よく染みわたります。

さて、いよいよ主役のパッタイが登場。赤い模様がデザインされたホーロー製お皿に盛りつけられた、レトロ可愛いパッタイ・・・こんなにフォトジェニックなパッタイはなかなかありません。

麺の上には、グリルされたチキンがたっぷりとのっていて、食欲をそそります。

麺はチェンタブリー県で特別に作っているもの、もやしはシェフ自らが栽培したもの、そして秘伝のソースは18種類以上のハーブやスパイスを組み合わせたものと、見えないこだわりが詰まった一皿。

口に運んでみると、甘辛いソースが絡んだコシのある麺と、香ばしいチキンのハーモニーがたまりません。

驚くべきが、このグリルドチキンの完成度。ほのかなスモーク臭が漂う下味のついたチキンは、パッタイのおまけというよりも、それ自体が主役になれそうなほどのおいしさ。

さすがはイッサヤーグループプロデュース、ミシュラン掲載店だけあって、一つひとつの要素に抜かりがないようです。

味、見た目、雰囲気と3拍子揃ったおしゃれなパッタイ専門店、バーン・パッタイ。周辺の寺院ワット・ヤーンナーワーなどと合わせて、古き良きバンコクの空気にふれてみてはいかがでしょうか。

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