タルシーン神殿の装飾で印象的なのが、石に刻まれたうずまき模様のレリーフ。

これは北大西洋からエーゲ海にいたるまで、ヨーロッパの多くの場所でみられる装飾で、時間と永遠の象徴と考えられています。

さらに奥には第1神殿がありますが、第2神殿と第3神殿に比べると装飾は少なく、時代が新しくなるにつれて装飾が増えていったことがわかるでしょう。

巨石で仕切られた部屋の一部には穴が開けられており、ここから巫女が神託を下したといわれています。

タルシーン神殿に展示されている各種発掘品の多くは、レプリカ。文化財保護のため、オリジナルはヴァレッタの考古学博物館に展示されています。

タルシーン神殿を訪ねたら、ぜひヴァレッタの考古学博物館にも足を運んで、オリジナルの発掘品を鑑賞してはいかがでしょうか。

紀元前数千年前というと、途方もない昔のように感じられますが、その当時の人々にも現代の私たちと根本的には変わらない人間生活があったのだと思うとなんだか不思議です。

当時の人々が何を考え、どんな気持ちでこの神殿を築いたのかを想像しながら見れば、きっと歴史ロマンを掻き立てられるに違いありません。

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