寺院内部に足を踏み入れると、のんびりとした南国タイの雰囲気から、独特の緊張感のあるシク教の世界へと変わりました。

シク教徒は、真面目で誇り高い人が多いので、シク教の寺院にはそんな彼らのメンタリティを反映した、清浄かつピンと張り詰めたような空気が漂っています。

シク教徒にはアーリア系の血を受け継いだ彫りの深い顔立ちの人が多いうえ、体格もがっしりしている人が多いので、見た目はちょっと怖そうに見えることもありますが、正義感が強く困っている人を放っておけないような人が多いんです。

そんな彼らの心のよりどころが、インド北部・パンジャブ州の都市アムリトサルにある黄金寺院。シク教徒にとっての最大の聖地です。バンコクのシク教寺院の壁には、この黄金寺院の絵が描かれています。

アムリトサルの黄金寺院を訪れたことのある筆者は、水に映る寺院の美しい姿と、シク教の高潔な精神にふれた感動を思い出し、感無量でした。

・無料の朝食はチャイまでついたビュッフェ式

毎朝8時半から10時半ごろまで、無料の朝食が振る舞われるのが寺院2階にあるホール。寺院にやってきた人々はまず4階のホールでお祈りをし、お布施を供えてからここで朝食をいただきます。

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