■箕面市の学校を無許可撮影し、教師に窘められる場面も

同日のNHKの暴走報道はこれだけではなかった。8時52分ごろにも、大阪・箕面市の学校から学生たちが校庭に避難する模様を中継していたのだが、先生から「情報管理とかそういうのもあるんで」「勝手に撮ってもらったら困る」とクルーが怒られる場面も放送されている。

LIVE中継の画面には生徒たちの顔が隠されることもなく、はっきり映し出されていた。彼ら生徒の多くは登校時間中に大地震に遭っている。学生ゆえに携帯やスマホもなく、同時刻にはまだ家族との安否確認さえなされていない状況であろう。報道至上主義の名の下に、不安を抱えたままの子供たちを許可なしで撮影し、茶の間の見世物にする権利などあろうはずはない。

また、その後も同局では4時55分の『ニュース シブ5時』の中で、ブロック塀の下敷きになって亡くなった女児の同級生にまでマイクを向け、詰問するという愚挙に及んでいる。余震の恐れも消えず、友達が亡くなったショックを受けている最中の9歳の子供にマイクを向けるなど鬼畜の所業である。同局ではこのインタビューをその後も何度か繰り返し放送していた。

「寄り添う報道」を謳うNHKはどこへやら。「報道の正義」とやらは、晒し者にされる被害者らを踏み台に成り立つものらしい。

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