■逆に実質「女子優遇」の大学も!? 男子差別の東大推薦入試

東京医大をはじめとする私大医学部とは逆に、実質「女子に有利」な大学も存在し、男子学生から「逆差別ではないのか」との批判を集めているという。

昨年話題になったのが、大阪電気通信大学で実施された「公募推薦入試で女子受験生に加点する」という試みである。大学側の説明は「女子に理工系への興味を持ってもらう」ためというのだが「あえて性差を設ける必要はないのでは?」と非難が集まった。

また国立の九州大学が理学部数学科の後期試験で「女性枠」を設けようとしたこともあった。こちらは12年度に実施予定だったものの、物議をかもしたために中止された。

だが、このような目に見えた「女性優遇」ではなくても、実質的に「女子にゲタを履かせる」結果を生んでいる受験も存在する。それが東京大学の推薦入試である。東大は「多様性を向上させるため、(現状20%の)女子学生の比率を30%とする」と公言。その一環として、募集要項に各高校の学校長が推薦できる人数を「男女各1人」と規定したのである。

もちろん「機会の平等」という意味でなら「男女問わず各高校1人」とすべきなのはいうまでもない。さらに東大では女子生徒に対してのみ、月額3万円の家賃支援を行っている。はたして、これも「平等」なのだろうか。

オトナたちの都合で受験に持ち込まれる性差。翻弄されるのは受験生である。いっそ性別欄など失くしてしまった方が平等を実現できるのではないだろうか。

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