渦中の辺野古埋め立ては撤回されるのか、そして危険なままの普天間は移設が進展するのか。夏は終わろうとも、沖縄では県知事選挙(9月30日投開票)をめぐり熱い戦いが始まろうとしている。

9月5日、知事選挙を前に県内・南風原町で公開討論会が開かれた。「争点は普天間の返還、基地負担の軽減だ」とする佐喜真氏と、「争点は翁長雄志知事の辺野古の埋め立て承認撤回の是非」と語る玉城氏。保守と”オール沖縄”の一騎打ちとなり、全国が注目する同選挙だが、残念なことに県内では、玉城候補の「勇み足」が問題になっている。9月4日、Twitterに沖縄在住のラジオDJ・手登根安則氏がこんな写真を投稿したのだ。

写真には演説をする玉城デニー氏の姿がある。だが、公職選挙法では告示(9月13日)前の選挙運動は「事前運動」として禁じられている。ポスター貼りやチラシ配り、そしてたすき、胸章・腕章、プラカードの使用も一切禁止されているのだ。「選挙活動」と「政治活動」の判断は難しいものの、写真が事実ならばプラカードや名前入りの幟(のぼり)らしきものも写っており、また「知事選」を連呼しているということから公選法違反の疑いがある。

また、同日には別の人物から上のような書き込みもあった。沖縄県那覇市長・城間幹子氏(67)と握手をする玉城氏の画像だ。こちらのポスターも「県知事選」の宣伝とみられる表記や日時があるから、明らかにアウトだと思われる。

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